週刊読書マラソン

積読消化をめざすささやかな悪あがきの記録

今井むつみ『英語独習法』

週刊読書マラソン第21号は、今井むつみ『英語独習法』(岩波書店、2020年)です。

以前気になって軽く手に取った覚えはあるのですが、きちんと読んだことがなかったのと、ふとしたきっかけで最近また英語学習への熱が再燃してきていることもあって読んでみました。

 

 

本書の面白かったところ、新しく学んだところ

完全にネタバレになってしまいますが、英語の力をつけるとは、英語のスキーマを身につけるということなのだ、という極めてシンプルな主張が本書の核心にあります。本書は、それを身につける簡単な方法を伝授してくれるというものではなく、最新のオンラインツールなどの助けを借りながら、一つ一つ習得していく方法を教えてくれている本といえます。

本書が書かれた2020年と状況が大きく変わっている点があるとすれば、やはり生成AIの登場でしょう。生成AIも大量の英語のデータを学んでいるという点では(玉石混交とはいえ)コーパスの一種として捉えることができます。ネイティブの人がいないと教えてもらえないニュアンスを、生成AIから学ぶということもかなり現実味を帯びてきているようにも思います。